リスクを企業だけに押し付けていては誰も幸せにならない。
正社員でももっと簡単に首を切れるようにするべき。
感情論でスゲー反発されそうだけど、要点を纏めるとこれ。
但し、もう一つ大事な条件が付きます。
簡単に首を切れないからこそ採用に慎重にならざるを得ない。
企業って、簡単に首切れないんですよ。
試用期間中の解雇ですら結構厳しいルールが課せられてて、実際にその時点で切るって中々難しいんです、本来は。(それを知らないで切られちゃう人も結構いるんですけどそれは別な話)
法的に正社員って過保護と言って良いくらいに保護されてるんですね。
なので、ちょっと間違った奴を雇っちまったとしてもそれって簡単に修正出来ないんですよ。
本人が辞めるって言うまで雇い続けないといけないんです、どんなに間違った採用だったとしても。
これって不公平ですよね。
そうなると企業としては不要なリスクを負う訳に行かないから、採用に関して必要以上に慎重にならざるを得ないですよね。
これは当然の帰結です。
簡単に首を切れないので、自分から辞めるよう遠回しにいじめる。
こういう問題もあります。
事実上、正攻法で首を切るのはもう無理(懲戒解雇相当の余程の理由が無いとダメ)なので、そうなると自分から自己都合退職するように仕向けるしか無いんですよ。
人道的な是非は置いといて、これはあくまで理屈の話ね。
しょうがないよね、だってクビ切っちゃダメだって法律になってるんだから。 (だからと言っていじめて良いって話じゃねーだろってのは建設的な指摘ではないので一旦保留します)
繰り返しますがこれは是非の話をしているのではなく、そう言う問題構造があるよ、と言う事実を述べてるだけですからね。
ここにぼくの主観は今特に含まれてないので。
正社員を過保護にする事で誰も幸せになっていない。
要は、正社員を過保護にする事で、結果的に双方の不利益が発生している訳ですよ。
さて、じゃあ企業としてはどうするか?
有期雇用契約の人員を使う訳ですよね。
これは当然の帰結であってそれ以上でも以下でもないんですよね。
雇用に関するリスクを企業に押し付け過ぎる事で、結果的に労働者の不利益に繋がっている。
これってつまり、シンプルに悪循環の話なんですよね。
故に、冒頭での「正社員だろうともっと簡単に首を切れるようにするべき」と言うぼくの結論に至ります。
ただ、今の現状をそのままに首切り法案を出したとしても、やっぱり誰も幸せにならないんですよ。
何故かと言うと、雇用・採用がそもそもウェルカムではないから。
なので、ぼくの結論を纏めると以下の通りです。
- 正社員だろうと、もっと簡単に首を切れるようにするべき。
- 同時に、新しく人が採用される時に面倒な手続きを無くすべき。
人を辞めさせ易く、または辞め易く、そして入り易い制度が必要だと思ってます。
つまり、以前から言っている「雇用の流動性を上げるべき」と言う話。
派遣社員を差別するな、きちんと雇い続けろ、と言う方向に向かうのは間違ってると思う。
いやそれってつまり正社員じゃん。
期間を限定した有期雇用契約なのに正社員と同等の扱いをしろってのは、ちょっと理屈が通らないですよ。
そう言う主張って結局、企業にリスクを押し付けているだけで、最終的には自分たちの首を絞める事に繋がると思うんですよね。
それは誰も得をしていない。