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専門学校卒のぽんこつえんじにあが個人事業主になって書いているただの日記。

ぼくがSESの会社を一年足らずで辞めた事の経緯。(Twitterまとめ)

ぼくがSESの会社を一年足らずで辞めた事の経緯。

ぼくが入った某SESメインの会社の事をつらつらっと書きました。

ツイッターのスレッドでは文字数的なアレで省略した部分なんかもあるので、それを補完しつつこっちに纏めなおそうと思います。

そのSESの会社

ぼくがいたそのSESの会社と、そこで経験した案件について軽く書いておきます。

入社初日から現場入り。

ウケるーwww

まさか自社の名刺を持たされるよりも先に、客先の名刺を貰う事になるとは思わなかったわ。
(まぁ、結果を言うと後先の問題じゃなく、自社の名刺と言うものは存在もしなかったんだけどね)

凄いよね、普通、形だけでも自社の名刺持たせるでしょ、いくらSESでもね。

案件のレベルが低すぎ。

既にEOLに達している Java6 が現役バリバリのWebシステムを弄ってました。

某業界でそれなりの規模のパッケージ製品なんですが、聞く人が聞けば発狂する独自フレームワークによる謎実装でした。

当然ですがまともなドキュメントなど存在せず、手探りでコードをいじる、ある意味では要求されるスキルレベルの高い仕事(笑)でした。

まぁ、この案件の話についてはまたいずれ別なシリーズで詳しく話しますかね。

時間清算といふもの。

SESでよくある、と言うかぶっちゃけ他を知らないんですが、この業態では時間精算幅ってのがあるんですよね。

SESってのは簡単に言うと「技術者を一月貸しますので幾ら下さい」って言うレンタルサービスのお話なのです。 みんながツタヤでDVDを借りるようなものね。

で、この時「一月」ってのを定義しないといけない訳ですが、この契約では「一月」と言うのは「稼働時間が160~200時間」のことですよ、となる訳です。
(具体的な数字は案件や会社によってバラバラだと思いますので、あくまで一例ですが)

つまり、働いた時間だけが大事で、仕事の内容(基本的に)度外視なんですよ。

時間清算による当然の帰結。

つまりですね。

仕事を効率よくすると損するんですよ。

ダラダラ仕事した方が得をする、そういうモデルなんです。

若しくは、業務を自動化してもそれを隠し、空いた時間でネットサーフィンしてた方が良いと言う、不健全な現場なのです。

となると、自己研鑽するような人は殆どおらず(いてもそういう人はすぐに去っていくので)残っているのはダラダラ仕事をして稼ぐモノ稼いで、その代わり客先から言われた事には文句を言わずに従う従順な犬、そんなやつが多いのです。

でもコレって別に何も悪くないんですよ、少なくともSES派遣元企業の就業規則ないしは評価制度からはそれを求められているのだから。

非常に合理的なんです。

エンジニアとしてのあり方からは真逆を向いているんですけどね。

醸成されていく現場。
  • 無能なやつ: 案件先からもう来なくていいと言われて切られる。
  • 有能なやつ: 自ら去っていく。(或いは、たまに有能過ぎるが故に厄介がられて切られる人もいるw)
  • 普通のやつ: 長い事その案件に入り浸る。(その結果、その案件には特化して精通するが、他に転用の効かないスキルを身に付ける事になる)

こうして、有能でも無能でもない、向上心の無い普通のレベルの人が残り、物凄い濃度で醸成されていくんですよ、そういう職場って。 そしてそういう所って、自分たちの仕事を守るために必死で、物凄く病的なレベルで保守的なんですよ。

実際、あそこの現場が長い人は、そこのやり方にだけやたらと精通しているが、現在のJavaの技術的な知識が欠落しているという、とんでもなく偏った人ばかりでした。(具体的なことを書くと怒られそうなので書きませんけど)

元は無能ではない普通のレベルの技術者なもんだから、その案件だけに特化した結果その案件に限って言えば物凄く有能になってるんですけどね。

おそらく永久に潰れないと思われる大企業で、少なくとも自分が現役時代を逃げ切れる、って確信があるならそこを続けても良いかも知れませんね。

作業の自動化や、仕事の標準化、そんなのクソ食らえ。

すげー簡単に言うとこう言う事です。

仕事の中身は求めないから、仕事のやり方にも口出しするな。

そして指示を出したら口答えせずに従え。

そういう会社が多いんですよ、たぶんね、ぼくはさっさと辞めたのでそんなに多くの会社を知ってる訳じゃないんですが。

ぼくはエンジニアであり続けたいので辞めました。

その会社に居て技術者を名乗るのも恥ずかしいし、そもそも長く居ると技術者でなくなる。

それは違うなと思ったので、その会社はすぐ辞めました。

まぁ、実際に辞めるまでには色々と遣り取りもあったし、ひと悶着もふた悶着もあったんですけどね。

給料はすごく上がってたんです。

その会社に至るまでの会社が尽く薄給だったので、結果としてその会社に入る事で相対的に給料はかなり上がったんですよ。

その、辞めるまでにあった色々の中で交渉結果として給料は更に上がりましたし、短期間ですがそこそこのお金は貰いました。

その一点に関してはその会社に感謝もしています。

ただ、エンジニアとしてやっていくビジョンからは遠く離れていたので、目先の給料よりも将来の自分を取ろうと思って辞めたんですよね。 簡単に言うとアレですね、音楽性の違いでグループ解散、って感じです。
(その結果として一時ガチのニート期間を経て、結果今はその時よりも貰える単金は上がりましたけどね)

少なくとも、過去辞めて来たくそブラックな会社よりは穏便に辞めたつもりですw

あの環境に居てなお自己研鑽出来る奴は稀。

先に述べた通り、技術者の本来あるべきベクトルと真逆を向いているのが、多くのSES界隈の案件の実情でしょう。 その環境にあって尚自己研鑽に励み、単位仕事あたりの報酬を下げてまで効率化を進める事が出来るような超ストイックな人間はそう居ないんですよ。

少なくともぼくは凡人なので、そういうタイプの人間ではないんですよ、残念ながら。

だからまぁ、自分の成長という観点から考えて、あの環境に身を置く事は得策ではない。

と言う割と合理的な判断で辞めるに至った、というだけの話ですね。

強いSE弱いSEのはなし。

先日あった「強いSE弱いSE」の話にもかかりますが、勿論エンジニアとして成長できるSES案件もどこかにはあるのかも知れません。

そういう案件に運良く当たる事もあるかも知れません。

でも、それっておそらく絶対数で言えば物凄く少数で、本当に運が良くなければ成立しないケースだと思うのですよ。

つまり、ぼくがよく言う言葉で言えばエッジケースに過ぎないんですよ。

ちなみに、強いSE弱いSEの話はこちら。

sugaryo1224.hatenablog.com

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