ようこそここは俺のチラシの裏だ。

専門学校卒のぽんこつえんじにあが個人事業主になって書いているただの日記。

義務教育に於いて、プログラミングなんかよりもまず先に教えるべき、もっと大切な事。

何やら、プログラミングを義務教育(小学校)で必修科目にすると言う話が挙がってますよね。

何かそれに向けて職業プログラマの協力を仰いでいるとか言う話も聞きました。

勿論ボランティア*1(タダ)で。

(*‘▽’) あほか。

今日はそんなお話。

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おしながき:

文科省の関連ページ

プログラミング教育:文部科学省

プログラミング教育実践ガイド|学校教育分野|教育の情報化

小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成とプログラミング教育に関する有識者会議:文部科学省

ぼく(パンピーエンジニア)の見解

パンピーエンジニア*2

抽象的には賛成だけど、具体的には反対。

何言ってるのか解らねえって?

反対している部分

つまり、こういう事です。

  • プログラミングというか、情報技術の基礎を教える事については概ね賛成。
  • 但し、小学校から必須科目としてやるのは反対。
  • プログラミングをやる前に最低限必要な数学的基礎と言う物が存在する。
  • 教員に対する負荷がでかすぎるし、かと言ってそれを抑えてたら意味のない授業になる。

これらが、ぼくが反対というか、懸念している要素。

上記に対する所感

これに対してぼくの考えとしては、それぞれ以下の通りです。

  • プログラミングの前に、ITパスポートから基本情報レベルの基礎知識、つまり専門学校で最初にやるような事をやっておく。これならまだ理解できるし、エンジニアを目指さなかったとしても、IPパスポートレベルは常識として知っておいて良いレベル。
    プログラミングを教えるならその後だ。
    (つまり、情報リテラシー教育をしてくれ、と言う事になるね)
  • プログラミングを教えるのであれば高校から、それも必修科目ではなく選択科目として扱うか、数学ⅡB/ⅢCに並ぶ形で置くべき。
  • プロのエンジニアか、各地の専門学校の職員を呼んで(勿論ビジネス)、授業と言うよりは講義・講演を依頼する形が限界なのでは。
    (或いはその筋を先行している大学生のアルバイトとしてやった方が、教員がやるより幾分マシなのでは)

大体こんなところ。

その他の要因

具体的に何の言語を教えるのか?

流石にまさかCOBOLとか言わないよなwww

と言うのは置いといて、C言語かな、C++かな。

まさかアセンブラをいきなり教えるのか?

今の市場だけを見てJavaか?

或いそれこそ流行っているPythonとか?

文科省のリンク先のをチラッと見てみた中ではC言語と言う単語が出てたので、まぁ多分メインはC言語なんだろうけど、、、。なかなか敷居が高いぞ、あれは。

それらの言語を教えたとして陳腐化していない保証はあるのか

無い。

ある訳が無い。

そうなのである、情報技術というのは物凄いスピードで進歩、変化していくのである。

義務教育時代や高校生時代に習った事なんて、社会人になる頃にはほぼ間違いなく陳腐化しているぞ。

まぁ勿論、文科省もそこまでバカではないのだから、そんな事は百も承知である。 教えたいのはプログラミングそのものではなく、それを通して育つ論理的思考問題解決力なのである。

であればこそ、小学校はまだ早いんじゃねーか?

そもそも、プログラミングは「教わるものだ」と言う刷り込みをされたくない

一番懸念するのはこれ。

新人教育を任された経験のある中堅以降の先輩社員ならば皆均しく悩んだ事であろう。

即ち、何をどれくらい教えれば良いのか??

会社である以上新人を教育してやるのは先輩上司の義務と言える。

丸投げ放置プレイが論外であるのは勿論その通りだ。

しかし、だからと言ってプログラミングというのは、一から十までおんぶにだっこしていい分野ではない。

最新技術に追従すると言う事は、自分の力で成さねばならない事だ。

そういうのは、義務教育の必須科目じゃなく、自らの意思で選ぶ選択科目であるべきなのではないか。

教わって当然、と言う経験を義務教育と言う早い段階で経験してきた子が、いざ新卒として社会人になった時、たぶん今以上に入社後のギャップが強くなり辞めてっちゃうんじゃないかなぁ。

そう言う意味で、長期的に見て情報技術系の人材は増えない、むしろ減るのが加速していくんじゃないかなぁ。

まぁぼくは学者でも専門家でもないので、そういう懸念事項がある、と言うレベルの話だけど。

杞憂であることを祈るわ。

最も効率的な教え方

色々とお盛んな高校生に対して、クローラを作ってエロい画像とかをゴニョゴニョするのを見せてやれば、こりゃもう一発でプログラミングへの興味全開バリバリで、あとは教員そっちのけで勝手に学んでくって。これが最大効率だって。マジで。

そんな事よりも先に教えるべき事

今の日本で、プログラミングや情報技術よりも先に、徹底して教えるべき事が他にあるだろう、うつけめ。

それは英語でもなければ数学でもない。

ブラック企業対策

これ以外にあるか?

いや、ない。 (反語)

このご時世、ブラック企業をはじめとする超過労働や、業界特有の多重請負構造など、問題アリアリの産業にブチ込もうってんだから、最低限の自分の命の守り方を教えろよ。

これからデスマ業界に入れようってんだから、軍隊としての義務を果たせや。

(*‘▽’) お前らがやってるのは軍隊以下だぞ。

具体的には何を教えろと言うのか?

会社の辞め方、雇用保険について、退職および再就職の流れ。

(*‘▽’) これを教えないで何を教えんだよ、あほが

ブラックな業界に於いて退職のやり方というのは、柔道に於ける受け身の仕方と同じだ。

(*‘▽’) 正しい受け身が出来ねぇとお前、、、死ぬぞ。

会社の辞め方

即ち、自己都合退職と会社都合退職の違い、つまりは退職願の書き方だ。

最終的にこれは離職票に記載され、離職区分という区分に細分化され、結果として雇用保険(失業給付)の受け取りに大きく影響する。

そもそも、真面目に雇用保険を払っているのに、その制度の利用方法を知っている奴がどれくらいいると言うのか?

運悪くブラック企業に入り、心身共にズタボロになって、一刻も早く会社を辞めねば、と言う時にゆーちょーに法制度を調べてるような余裕が精神的肉体的にあると思うのか?

(*‘▽’) ある訳ねえだろ、ぼけが

何よりも教えるべき事

特定受給資格者について、だ。

一例に過ぎないが、この辺が該当する。

  • 賃金未払い
  • 賃金低下
  • ある特定の期間で、一定以上の時間外勤務があった場合。

他にも色々と救済的な要件が用意されています。

あと、特定受給資格者の他に、よく似た名前の特定理由離職者というものもあります。

いずれも、通常の自己都合退職なんかと比べて手厚く保護*3されているものです。

詳しくはこの辺を参照してください。

ハローワークインターネットサービス - 特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要

「一身上の都合により」は、おまじないでも決まり文句でもない。

要するに、だ。

「自己都合退職」と言うのは、法的には「会社に落ち度はありませんが、ぼくがぼくの都合で勝手に辞めるんです、ぷー(*‘▽’)」と言う意味合いになるのだ。

(*‘▽’) なってしまうのだ・・・。

普通に「退職願 書き方」とかでググったら、殆どの場合「縦なり横なりの用紙に、三行くらいの定型文を書いて、封筒に入れて提出しましょう」みたいな雑な説明をしているサイトが山ほどヒットする。

良いか。

これは罠だ。

いやまぁ、退職願の書き方としては何も間違った事は言ってないし、嘘とかではない。

ただ、決定的且つ致命的に、説明が足りないのだ。

まとめ

プログラミングを教えるよりも先に、退職方法をきちんと教えておけ。

それが出来ないなら今すぐこの業界に叡智を授けてみせろ。

おまけ

関連記事としてこいつも置いておきますね。

sugaryo1224.hatenablog.com

*1:何か、調べた所「ボランティア」って元々別に「タダで」なんて意味合い無いらしいですよ。ホント日本人ってこれだからもうね。

*2:パンピー。イッパンピーポー、つまり一般人の意味。特に凄い訳じゃない、そこらへんにいるフツーのエンジニアだと言う事です。

*3:失業手当の給付制限3ヵ月が免除されると言うのがでかい。特に早い段階で離職してまだ貯えがあまり無いと言う人には極めて重要な要素。普通の自己都合退職だとこれが制限されます。