我々は賢いので。

かんとーちほーのエンジニアの、仕事とか、趣味とか、いろいろなはなし。

【国税庁】免税事業者の成立条件である「課税対象売上1000万」の詳細を調べてみる。

消費税の免税事業者の成立条件には課税対象売上1000万円以下という条件がついています。

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免税事業者

免税事業者とは

No.6501 納税義務の免除|国税庁

消費税では、その課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税の義務が免除されます(注1)。

この納税の義務が免除されている事業者」のことを免税事業者といいます。

簡単に言うと、消費税法的には「年商1000万行かないのは中小事業者だから優遇してあげるね」という話です。
まぁ年商1,000万行かずとも800万とか900万って、一般的感覚では十分に高収入のレンジに入りますが、あくまで消費税法的にという話ね。

勿論、これはあくまで「売上高」に対する話で、「経費」を差し引いた「利益」に対する話ではないので注意。
とはいえ、我々エンジニアってぶっちゃけ経費ほとんど無いようなもんなんで、他の製造業や小売業よりは利益率高いんですよね。
これは後述する簡易課税方式にも反映されてる話。

課税売上高とは

で、この閾値となっている1,000万って「預かった消費税を含めるの?含めないの?」という話。

要するに8%(来年10月からは10%)の差で1000万を超えるか超えないかという微妙なラインの話です。

で、先のページ。

課税売上高は、輸出などの免税取引を含め、返品、値引き、割戻しをした対価の返還等の金額を差し引いた額(税抜き)です。

なお、基準期間において免税事業者であった場合には、その基準期間中の課税売上高には、消費税が含まれていませんから、基準期間における課税売上高を計算するときには税抜きの処理は行いません。

とのこと。


また、こちらの 質疑応答事例 / 消費税 / 基準期間において免税事業者であった者の課税売上高の判定 から。

基準期間において免税事業者であった者の課税売上高の判定|消費税目次一覧|国税庁

基準期間となる課税期間において免税事業者となっていたのですから、その売上げには消費税は含まれていないこととなります(法9①)。

だそうです。

という事で「免税事業者の場合は預かった消費税も実質収入になってんだから、その額まで含めて判定すんぞ」ということのようです。

基準期間とは

ちなみに、よくでてくる「基準期間」について。

定義はこちら。

消費税のしくみ|国税庁

その課税期間(個人事業者は暦年、法人は事業年度)の基準期間(個人事業者は前々年、法人は前々事業年度)における課税売上高が1,000万円を超える事業者は、消費税の納税義務者(課税事業者)となります。

ということで、2期前のことですね。

開業後2年間は「2期前」が存在しない(ゼロ円判定)ので、よくいう「開業後二年間は消費税収めなくてもいい」っていう話に繋がりますね。
なお、基準期間内で免税事業者の条件を満たしていても、「特定期間」の別条件もあるんだけど、流石にこの条件を満たす事はまず有り得ないと思うのでここではスルーします。

この図がわかりやすいっすね。

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1000万というライン

ただ単純に1,000万円と言われたら凄い額なので、そんな額いかねーよー、ってのが我々一般庶民の感覚ですよね。

月80万

しかし、こう言い換えると、意外と現実的なラインまで落ちてきます。

『月80万の案件を1年間(12ヶ月)やれば960万。』

で、これに8%ないし10%消費税を乗せる事になるので、1,000万円のラインは超えちゃいます。

言い換えると「月80万外税の案件を(一年間)取ってるエンジニアは免税事業者でなくなる」ということに。

簡易課税方式

で、いざ1000万を超えちゃって免税事業者でなくなる場合、簡易課税方式というのが利用できます。 Twitterで教えて貰った)

No.6505 簡易課税制度|国税庁

しかし、その課税期間の前々年又は前々事業年度(以下「基準期間」という。)の課税売上高が5,000万円以下で、簡易課税制度の適用を受ける旨の届出書を事前に提出している事業者は、実際の課税仕入れ等の税額を計算することなく、課税売上高から仕入控除税額の計算を行うことができる簡易課税制度の適用を受けることができます。

またくそ解り難い長文が出て来ましたが、ざっくりいうと「1000万超えたら消費税納めて貰うけど、5000万行ってないならまだまだだから、雑に計算してええで」ってことですね。

雑に計算した方がお得な場合は、雑に計算させて貰いましょうという話です。

で、具体的にどう雑なのかですが。

No.6509 簡易課税制度の事業区分|国税庁

簡易課税制度においては、事業形態により、第一種から第六種までの6つの事業に区分し、それぞれの事業の課税売上高に対し、第一種事業については90%、第二種事業については80%、第三種事業については70%、第四種事業については60%、第五種事業については50%、第六種事業については40%(注)のみなし仕入率を適用して仕入控除税額を計算します。

一文がなげーよ。

つまり簡単に言うと「業種に応じて仕入れの比率をざっくり決めるよ」「業種はざっくり6つに分けるよ」「ざっくり決めた比率をもとに、納める消費税を雑に計算していいよ」ということ。

少し補足します。

消費税はもともと「預かった消費税から、自分が支払った消費税を差し引き、差額を国に納める」という形になります。

つまり「売上に含まれる消費税」から「仕入れに含まれる消費税」を引いて、残ったのが「納付するべき消費税」ということ。

即ち、仕入れが多ければ多いほど、残る額が少なくなるので、実際に国に納める消費税額は減る、という話。

我々エンジニアは仕入れが多い方ではないので、厳密に消費税を計算すると結構持って行かれます

が、ここで事業区分ごとに決められたみなし仕入を用いると、納税額が減る事があります。

事がありますっていうか、エンジニアの場合、普通にやってれば絶対減ります。

具体的に言うと、我々エンジニアは第五種事業(サービス業等)に該当しますので、みなし仕入50%です。

つまり、売上にかかる8%の消費税のうち半分、4%ぶんが納税額となります。

来年10月からは税率上がる予定なので、10%からの5%になりますね。

切り替わりの時期はまた計算が面倒なんで、来年は気を付けた方が良いと思います。

そう言えば、来年の増税で思い出しましたが、軽減税率とかいうまたアホな制度が入りましたね。
サマータイムといい、軽減税率といい、なんていうか最近システム音痴な話しか聞きませんね。
なんでそいう、運用が面倒なうえ、労力が掛かるだけで何も残らない、無駄な事をやりたがるんですかね?

まとめ

多くの場合、この1000万というラインを語る場合は「免税事業者を維持するには」という文脈で語る事が多いと思うので、「現状は免税事業者である」という暗黙の前提で話を進めます。

その前提を受けて

  • 課税対象売上には預かった消費税も含まれる

ということになるようです。

※判定対象となる基準期間で課税事業者だった場合は、税抜き処理して考える事になるそうですが、課税事業者になるつもりはないのでここでは省略します。

おまけ

国税庁のサイトを色々調べてた時に気づいたんですが。

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この検索ボックスさぁ。

「キーワードを入力」って、てっきり placeholder属性 かと思ったら普通に value で初期値として "キーワードを入力" って文字列がはいってるだけだったんだが。

しかもこれ。

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共通ヘッダ部として実装されてるかと思ったら、なんかページによって検索ボックスの実装違うっていう。

なんでや??